モトチャンプ 2015年6月号 ㈱三栄書房

V-SHOCK Z ”PVS”
JMCA政府認証モデル
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PCX(JF56)/PCX150(KF18)

モトチャンプ 2015年6月号 ㈱三栄書房 ギャラリー

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独自構造のサイレンサーが速さに効く!

【1】サイレンサーの重量でエキパイにクラックが入ることも。
これを回避するために6mm厚のスチール製ステーを使用して、ガッチリとサイレンサーを固定している。

【2】サイレンサーの内部にはPVSシステムがセットされている。
低回転域で排圧が大きく掛けることができるため、アイドリング時や発進時の排気音を抑える効果も。

【3】2本のスプリングを用いた2ピース構造なので、マフラーの着脱も容易。

昨年の4月に灯火類のLED化やeSPエンジンの改良などの各部に大きな仕様変更が行われたPCX。そんな最新型PCXに、さらなる魅力をプラスしてくれるマフラーがNRマジックからリリースされたぞ。それが今回紹介するV-SHOCK Zで、”PVS”という同社独自の機構を採用したモデルだ。

PVSとはPower Valve System(パワーバブルシステム)の略称で、サイレンサー内に儲けられた可変バブルが、排圧によって広がるもの。エンジンが低回転の時はバブルが少しだけ開くのでトルク型の特性に、高回転域ではバブルが大きく開き、スピードが伸びてくれるという画期的な構造だ。

実際に走り出すと40km/hまではノーマルを上回るトルクをみせ、スロットルの反応も向上した。50km/hからのパワーも上々で、ストレスなく速度が伸びていく。ハーフスロットルでのんびり走るというよりも、目いっぱい開けた方が、全域でPVSの恩恵を受けられるようだ。

82dBという近接騒音値はノーマルマフラーに匹敵するほどの静かさ。それでいて、スパイスの効いた低音を奏でるこのマフラーは、控えめの音量でカスタムサウンドを楽しみたい、そんな大人にこそぴったりと言えるだろう。

このサウンドと性能の要でもあるPVSを内臓するサイレンサーは、Φ110×350mmと容量もたっぷり。それなりに重量があるが、これをしっかりと固定するためにサイレンサーステーには頑丈な6mm厚のスチール材を採用。 耐久性も確保しているから、長い間相棒になってくれるマフラーだと思いますよ。